LIFE RECORD ARCHITECTS

集いキッチンの家

戸建て/リノベーション

にぎわいの場と家族だけの空間をゆるやかにつなぐ

空き家バンクで出会ったのは、のどかな田園の中で時を重ねてきた一軒家。

施工に向けて解体を進めるなかで、建物にさまざまな課題があることがわかり、当初の想定を超える費用が必要になりました。そこで2階や水回りは既存の間取りをいかして、内装や設備を交換。また1階を含めて既存で使える建具などの建材は利活用し、漆喰塗りや塗装といった仕上げのほとんどを施主自らが行うなど、費用の調整のために工夫を凝らしました。

家族がメインで過ごす1階部分では、断熱窓や2階からの冷気を遮る階段扉、耐震性を高める壁を設置するなど、暮らしの質を支える要素も大切にしています。

玄関の先には、家族や友人と集えるダイニングキッチン。奥に進むにつれて家族のプライベート空間へとグラデーションを描くようにつながります。

この住まいの顔となるのが、L字型のカウンターで囲まれたキッチン。ずらりと並ぶ食器やグラスのオープン収納で、飲食店のような趣を演出。古材カウンターの風合いと、既存の鴨居や柱の存在感をうまく調和させながら、落ち着きのある空間にしました。

額縁のように田園風景を切り取る窓も特徴の一つ。春夏秋冬よりもさらに細やかなうつろいを切り取り、その日その時の“いま”を感じさせてくれます。

リビングの奥には、収納やベンチにもなるヌックを備えたファミリーアトリエを。思い思いに過ごせる自由な空間としました。

板張り仕上げの一室にはキャンプ道具を収納。夫がDIYで、壁に道具を引っ掛けたり飾ったりと工夫を重ね、使いながら手を加える“育てる住まい”のスタイルが自然と根づいています。

ライフスタイルと建物の機能性。そのどちらにも寄り添った暮らしの舞台です。

所在地:山形県鶴岡市
構造:木造
竣工日:2023年12月
設計:LRinc.(川上謙・川上由梨)
施工:株式会社佐藤組
家具造作:ハナ

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