店舗/リノベーション
フィンランド語で「山」という意味を持つ「tunturi(トゥントゥリ)」。仙台市は青葉山にある一戸建てを改装した、自家焙煎コーヒーと自家製パンの店です。
オーナーがかつてお子さんのために作っていたパン。当時の子どもたちの笑顔が忘れられず、たくさんの人に喜んでもらいたいと、修行を経てお店を開きました。
2015年から暮らしている住まいのため思い入れが深く、大胆に改装するのは抵抗があったそう。既存の建物の魅力や大切な思い出を引き継ぎながら、1階をお店としてリノベーションしました。生活スペースである2階へ行くための玄関を新たに作ったことで、プライベートな空間との住み分けに配慮しています。
入口から店内を見ると、曲線の壁とカウンターが連続するように配置されていて、空間全体に人の動きをさえぎらない柔らかさを持たせています。
さまざまな日々を過ごしてきた中で、口にしたコーヒーやパンに心が救われた経験があるオーナー。自身が提供する側となったときに「心のゆとりを持てるからこそ丁寧な所作が生まれ、訪れた人も落ち着いて過ごせる」と考え、カウンター周辺の動線を考慮して設計しました。
カウンターの横には、庭につながる扉が。小鳥が集まるほど豊かな緑が自慢の庭は、訪れた人たちやその愛犬が過ごせるスペースとして少しずつ整えていく予定なのだとか。
住宅街というさまざまな人の暮らしの中にありながら、日常を忘れてほっとひとときを過ごせるカフェです。